2016年12月現在、WELQ(ウェルク)の炎上がきっかけとなり、MERY(メリー)やNAVERまとめなどの画像の直リンクまでが問題になっている。
私個人の意見としては、自分のサイトにリンクを貼ってくれさえすれば、画像への直リンクぐらいであまりうるさく言うつもりはない。というスタンスである。
もちろんそのリンクにnofollow属性が付いていたら許さんぞ。うんこ投げつけてやるわ!
一応、ネットの常識として画像の直リンクの是非や違法性などから解説していきます。
直リンクしているサイトを見つける方法だけを知りたいという方は、このページ中盤以降にある「直リンクしているサイトを探す方法」からお読みください。
補足説明:リンクの効果について
他のサイトから自分のサイトへのリンクを貼ってもらえると、基本的には自分のサイトのSEO評価が高まります。
通常はリンクのコードは以下のようになりますが、
<a href="リンク先のURL">ここにリンクさせる文字</a>
これにnofollow属性を付けると以下のようになり、
<a href="リンク先のURL" rel="nofollow">ここにリンクさせる文字</a>
このようにするとリンク先のサイトのSEO評価が高まったりしなくなります。
画像の直リンクとは
私は普段うんこばかり投げているわけではなくこう見えて一応Web制作者なので、一応ここで「画像の直リンク」の仕組みについても解説しておきます。
インターネット上のページは「HTML」という言語で構成されていて、そこに文字などの文章が書かています。(上述のリンクのコードもHTMLです)
そのページ内に画像を表示させたい場合は、画像ファイルを呼び出す(読み込む)ためのコードをHTMLで書く必要があります。
具体的なコードとしては以下のような感じになるでしょう。
<img src="ここに画像ファイルのURL" alt="画像が表示されない場合の代替文" />
例えば以下のようなコードがあるとして、
<img src="https://www.1-firststep.com/wp-content/uploads/2016/12/unko.png" alt="うんこ" />
それをこのページ内に貼ると、以下のようにそのURLの画像が表示されることになります。
この場合、このサイト内(https://www.1-firststep.com)に保存されている画像を呼び出しているので問題にはなりませんが、もし他のサイトに保存されている画像を呼び出す場合のコードは以下のようになり、
<img src="https://www.firstsync.net/wp-content/uploads/2011/11/unko-brown2.png" alt="うんこ" />
それをこのページ内に貼っても、ページの表示だけを見れば以下のように同じになります。
このように他のサイトの画像を直接呼び出してページ内に表示させることを「直リンク」といいます。
直リンクはなぜ嫌われるか?
- 直リンクされた側のサーバーに負荷がかかる。
- 直リンクされた側にメリットがない。(サイト訪問者が増えるわけでもない)
といった点が大きいでしょう。
だからといって、他人のサイトの画像をダウンロードし、それを自分のサーバー上にアップロードして掲載すればいいのか?となると、それは無断転載となるので完全に違法となります。
直リンクのほうが無断転載ではなく参照しているだけなので、まだマシなような気さえします。このあたりが難しいところでしょう。
だから私個人としては「私のサイト(直リンクされる側)のページへのリンクを貼る」というメリットを用意してくれれば、自分の画像を直リンクされてもうるさく言わないというスタンスなのです。
本来ならば、他人の画像を使用したい場合は相手側から転載の許可を得て、自分のサーバー上にアップロードして掲載するのがベストなのは言うまでもありません。
画像の直リンクは違法か?
他人のサイトの本文の内容をそのままコピー、または語尾をちょっと変えただけで使用するのは、当たり前ですが著作権違反。完全にアウトです。
しかし、画像の直リンクぐらいだとアウトとは言えず、グレーとなることは私も知っています。
弁護士の方の見解を見ても以下のようになっており、「直リンク=ただちに違法」とはならないようです。
画像直リンクの場合、日本の著作権法上は原則として違反になりません。
画像直リンクは、画像を自分のサーバ内にアップロード(複製)せず、リンク元のサイトにある画像のURLを直接呼び出して表示しているためです。著作権法違反を問おうとする場合、相手がこちらの画像について著作権侵害行為すなわち「複製」や「送信可能化」行為をしてなければならないのですが、直リンクはリンク元の画像を自サーバ内で複製しているわけではないので「複製」にも「送信可能化」行為にも該当しないのです。
ただ直リンクであっても他人の画像について自分が著作権者であると表示したような場合は著作者人格権侵害(氏名表示権侵害、著作権法19条)の問題は別途生じ得ます。
MERYやWELQ問題を受けて押さえておきたい、画像直リンクと画像無断使用の違法性 | STORIA法律事務所ブログ
「そりゃそうだろうな。参照しているだけだもんな」と私も思います。
参照しているだけなら引用に近いとも言えますが、しかし上述のようにそれによって直リンクされた側のサーバには無駄な負荷がかかるので、自分の画像が直リンクされると腹が立つものでしょう。
直リンクしているサイトを探す方法
自分のサイトの画像に直リンクしているサイトがあるかを知るための方法としては、以下のような方法があります。
まず、Google検索で以下のように打ち込みます。
これは以下のように打ち込んでおり、
1-firststep.com -site:1-firststep.com
わかりやすく書き換えると以下のようになります。
自分のサイトのドメイン -site:自分のサイトのドメイン
この記述の意味は、
- 「自分のサイトのドメインが書かれているページ」を検索する。
- その中から「自分のサイトのページ」を除外する。
となります。
そして検索結果ページで「画像」を選択すると、関連していると思われる画像が表示されます。
これらの画像の上をマウスオーバーさせていくと、その画像があるドメインが表示されます。
その時、以下のようにまとめサイトのドメインがあったりすると激アツなリーチ目です。(リーチ目 – Wikipedia)
「ページを表示」のボタンをクリックしてそのページを見に行きましょう。
パクられていそうな画像に目星が付く場合
この画像は他のサイトにパクられてそうだな。という目星が付いている場合はGoogle画像検索が適しています。
例えば先ほど使用したウンコの画像はパクられやすいような気がします。
このウンコ画像は2011年ごろに私が制作したものです。つまり私が著作権者であり、私が生み出したものだ。私のウンコだ。
これをGoogle画像検索にアップロードして検索すると、この画像を使用しているページが以下のように出てきますので、これらのページから直リンクをされていないかを確認すると良いでしょう。
ちなみに、私のウンコ画像を使用しているこれらのページについて、コイツらはパクりのウンコ野郎どもだ!と言いそうになるところですが、先ほどのウンコ画像は過去に私のブログ内で使用OKとして無料公開したことがあるのでセーフです。
もし無断でパクっていたのなら相手の家または勤務先まで行ってウンコを投げつけるところでした。
画像が直リンクかどうかを調べる方法
上記のような方法で自分の画像を無断転載しているサイトを見つけたら、その画像の上で右クリックをしChromeの場合は「検証」を選択、Firefoxの場合は「要素を調査」を選択します。
画像の上で右クリックメニューが出ない場合は、その画像の前後あたりでも問題ありません。
万が一、右クリックメニュー自体が出せないようになっているサイトの場合は、メニューからChromeなら「デベロッパーツール」を選択、Firefoxなら「Web開発」→「開発ツールを表示」を選択すればOKです。
今回の例の場合、画像のソースのURL、つまりsrc属性は以下のようになっていました。
<img src="https://rr.img.naver.jp/mig?src=http%3A%2F%2Fimgcc.naver.jp%2Fkaze%2Fmission%2FUSER%2F20151118%2F75%2F7569495%2F82%2F1000x667x438ee7a1eb755107397e073.jpg%2F300%2F600&twidth=300&theight=600&qlt=80&res_format=jpg&op=r"
一応、直リンクではないようです。
だからと言ってセーフというわけではなく、厳密には無断転載なので本来ならばアウトでしょう。
まぁこの画像はもともと写真素材サイトから使ったものだし、私のサイトへのリンクを貼ってくれているのでOKということにしておきましょう。
ついでにリンクURLにnofollow属性が付いていないかも確認しておくとベターでしょう。
画像が自分のサイトへの直リンクだった場合、うんこ画像に差し替えるというやり方もあるのですが、それは今回の話の趣旨から逸れるため日を改めて書きます。
後日追記:「画像を直リンクされた時にウンコ画像に差し替える方法」を書きました。
ウンコ画像を無料でダウンロードできますので、差し替え用画像の素材として是非お使いください。